最近は「プチ整形」とも言われるようになってきた埋没式二重術という糸で止める二重にする方法ですが、アイプチやアイテープからの切り替えで治療を受ける方が増えてきました。アイプチやアイテープはラインの自由度が高くて便利な方法ですが、まぶたのかぶれやたるみなどを考えると、あまり長期間続けるのはお勧めできません。ですので、ラインを固定させたいというご希望で埋没式二重術を希望されるというのは良い考えだと思います。
ただ、埋没式二重術が一般的に知られるようになって受ける方が増えてきたのに伴い、いろいろなトラブルを耳にするようになってきました。その中には、大きな期待をされてクリニックお越しになり、カウンセリングで現実を知りがっかりされる方や、あまりカウンセリングでメリット・デメリットの説明を受けずに治療を受け、イメージと違って焦って修正の相談にお越しにくる方など、しっかりと理解をしていれば避けられたものも少なくありません。
今回は二重のカウンセリングで誤解を生みやすい3つのポイントをご紹介していきます。埋没法二重術を受けようと受けようと思った時には、ぜひこちらのブログを読んでいただき参考にしていただければと思います。
1.アイプチと同じラインは作れないことがある
アイプチ・アイテープは皮膚だけを貼り付けて固定し、二重に見せています。ですので、ラインの決め方は自由度が高く、内側だけ広くするなどのラインを自由に選ぶことができます。
それに対して埋没式二重術ではまぶたに元々ある「皮膚の折れ線」に沿って糸で固定する治療なので、皮膚だけをテープで止める場合よりもラインの自由度は落ちてしまいます。全体的に広くする、全体的に狭くするという調整は可能ですが、内側だけを広く、外側だけを狭くなどの微調整は苦手としているのが埋没式です。そういった細かいラインの微調整をご希望される場合には、全切開法という皮膚を全部切って二重にする手術が必要になってしまう場合が多くなります。埋没式でも内側だけを広くするなどのライン調整はできなくないのですが、皮膚の折れ線にさからって無理してラインを作ると糸が取れやすくなってしまったり、目頭側を中心にラインが何本も出てきて綺麗ではない二重になってしまったりとデメリットも多くあります。ご希望のラインが綺麗に出るのかどうか、カウンセリングの時に医師としっかりと相談することをお勧めします。
また、「いつものアイプチライン」というご希望でお越しになる方も多いのですが、カウンセリング時にはアイプチがあるとデザインのシミュレーションができませんのでアイプチを外していただく形になります。まぶたを見ていつものアイプチラインを予測できない場合もありますので、医師が参考にできるようなアイプチでの写メなどを準備していただけるとスムーズにカウンセリングを受けられると思います。
2.幅広いラインを希望する場合の注意点
最近の芸能人の方が幅広めの二重で出演される場合が多いので、かなり広めの二重幅を希望される方が多くなりました。ただ、実際に芸能人の方などでもアイプチやアイテープを使っている場合は多いので、まずはそこを理解しなければいけません。最近ではテレビでカミングアウトされている芸能人の方もいらっしゃいますが、その化粧方法を見ているととても上手だと感じます。
幅が広い二重を埋没法で作った場合には、皮膚だけを貼り付けるアイプチとは違ってまぶたを開け閉めする筋肉の力がたくさん必要になります。カウンセリングでは経験上できるだけ安全に治療できる幅の中で提案しますが、広めの幅を選んだ場合には眠たそうにみえる、目が疲れやすくなるなどのトラブルが出てくる可能性もありますので注意してください。
そして、幅広いラインを選んだ場合には三重まぶたのように見えることがあります。これは幅広い二重で皮膚を引っ張ることになり、その結果としてご自身の目頭の形で自然に出てくるはずだった二重のラインが出てきているものですので、消すことはできません。もし三重まぶたが嫌な場合には、自分の目頭の形にあった幅の中で自然なラインを選ぶ、目頭切開という手術を追加するなどの方法があります。芸能人の方などを見ても下のラインが残っているケースは少なくありません。
女性の場合にはお化粧している時間とすっぴんで過ごす時間の2つの時間がありますので、そのどちらも満足できるラインというのはなかなか無いものです。すっぴんを優先するラインを選んだ場合にはお化粧をした場合に物足りなく感じ、お化粧を優先するラインを選んだ場合にはすっぴんが少し不自然に見えると思います。どちらを優先するかはそれぞれの時間のバランスやご希望などによりますが、個人的にはすっぴんを優先したラインで埋没式二重術を行い、気合が入ったお化粧をされる時だけアイプチやアイテープで対応していただく、というのも上手な方法だと思います。
3.完璧に左右が整う人は10人に1人
元々、人の顔は左右対称ではなく、目の形や皮膚の折れ線も左右対称ではありません。元々が二重の方でも微妙な左右差がある方が自然です。ですので、埋没式二重術で二重を作った場合にも元々の左右差というのは残ります。デザインの時にできるだけ左右が整って見える幅ではご提案していきますが、完全に一致して見える人というのは10人に1人か2人というのが経験上の印象です。特に幅を広くした場合に左右差が目立ちやすい傾向にあります。
まとめ
新しい自分に生まれ変わることができる埋没式二重術はとても楽しみだと思いますし期待されていらっしゃると思います。もちろんその期待に応えるのが美容外科医の使命ですから、精一杯の技術と経験で治療に当たらせていただくことは言うまでもありません。ただ、医療行為にもできることとできないことがありますので、お客様のすべての願いを叶えることは難しく、できないことをお伝えしてがっかりさせてしまうこともございます。まずは希望を伝えていただいて、できること・できないことを整理し、お客様の中でのベストなデザインを一緒に作っていくという流れで進めると満足度が上がると思います。
キルシェクリニックができること
東京都港区赤坂にあるキルシェクリニックでは、できること・できないことを整理しながら説明するわかりやすいカウンセリングを心がけて埋没式二重術を行っています。保護者同伴でお越しいただければ中学生から治療可能ですのでお気軽にご相談ください。
お値段に関してもできるだけわかりやすいものを心がけており、HPに記載されていない不要なオプションなどは一切ございませんので安心してお越しいただければと思います。